+gの展示会でお世話になっている 京都 山総美術「シュマン」で
開催される 鈴木晴嵐・靖将『万葉展』のオープニングパーティに行った。

小柄で愛らしい晴嵐さんが、大胆な陶芸を。背丈がおありで、
豪放なイメージの靖将さんが、繊細な日本画を描かれるという対比の妙が、
集まった人々の口に上っていた。

靖将さんの絵は、すべて万葉のうたを題材にされているので、
立命館大学 真下厚教授の万葉講座と、「愛によせて」と題して
日フィル 石井敬一郎氏のバイオリン演奏もあった。

広い2室のギャラリーの絵を一巡した後、
「オレンジ色の三日月、薄ピンク色の大きな月、レモン色の滲んだ月など、
月の描かれている絵は、どれも切ない感じがします。」と靖将さんに言うと、

「万葉のうたには、月が多く出てきます。
夜 戸外の明かりは、月と焚き火しかなかったでしょう?
月が出る出ない、又 月の形や色に依って、人の心は影響されたのです。」
とおっしゃった。


ご夫妻手作りの たけのこ料理を初めとして、どのお料理もおいしく、
お酒も少しいただく。

夕暮れ時 疎水沿いをそぞろ歩くと、はるか昔に比べれば
随分と 皆の注目度の低くなった月が、それでも東山に出ていた。

2003.0518