『誰でも画伯お絵描き教室』主催の喜代ちゃんは、篆刻家の池田耕
治さんにゾッコンなので、最近は書・絵・判子を合わせて、一つの
作品として教える。この教室が、単に絵の上手・下手の問題ではな
いことを説明できないのがもどかしい。

今夜は、古事記塾の今野華都子先生宅で行われる。

早めに着いた数人が夕飯の準備を手伝った。北海道から届いたばか
りのアスパラをバターで炒め、今野先生特製の南インドカレー(玉
ネギに魚と鶏肉とスパイス)に添える。総勢12名が揃っていただく。

もちろん、素晴らしく美味しい!先生の手料理だけを目指して来る
人もいるらしい、とあとで聞いた。食後に教室が始まった。

打合せに来ていた書家の小林勇輝さんも参加されることに。

喜代ちゃんが「水色で3cmくらいの長さを二つ、その下に丸を二つ」
と手本を見せながら描く。「顔の輪郭と足二本」。次に萩の木片に
墨をつけて絵をなぞる。最後に池田耕治作の判こを押すという工程。

「自分が三歳児のときを思い出して、自由に描けばいいのよ~」。

でも見本を見ながら、どうしてこんな様々になるのか。特に小林勇
輝さんは喜代ちゃんの隣に座っていて、何故この絵?と思う。

言われたように描かずして魅力的な絵になるのは、芸術家だから?

判子の紅くクッキリした花が好き。テキトーになんか押せない。目
は丸と言われた通りに描くだろう?ちゃんと聞いてる?そう思う私
の絵は、皆から「真面目な性格だね」という評価を受けるのだ。

「学校教育により如何に素直に育ったか」が、そんなに良いもので
もないことを悟る。

2025.0528