週末は『かまーとの森』のギャラリー案内を配る予定をしていた。

町内で人が集まる所と言えば、コンビニ、『ミホ・ミュージアム』
『県立陶芸の森』だ。コンビニはともかく、後の二か所は置いてす
ぐ帰るというわけにはいかない。

まず『陶芸の森』の「信楽焼の近代とその遺作展」を、歩く速度で
見る。富岡製糸場で使われていた製糸用鍋が巨大で複雑で面白い。

東京オリンピックの代々木体育館のレリーフを、岡本太郎がランニ
ングシャツで作っている写真があった。最近の東京オリンピックの
騒ぎから見ると、何て原始的だろうと時代そのものを懐かしく思う。

次は『ミホ・ミュージアム』だ。「若冲と蕪村」ー生誕300年 同
い年の天才絵師ー20年間京都四条通り900mご近所に居を構えてい
ただけで、その二人を無理やりひっつけた感がぬぐえない。

若冲の極彩色の絵は少なく、真面目で硬いイメージの蕪村。過去に
それぞれを深く掘り下げた展示会を見ただけに、内容が薄く思えた。

だが、蕪村の一面に胡粉を塗った「夜色楼台図」はとても心に残る。


そして月末は長男の結婚式。式場を予約した一年前から過ぎた日の
早いこと。たくさんの友だちが参加して賑やかな挙式となった。

披露宴の最中、私の名前が呼ばれて中央に進むと、長男から私に御
礼と言うのか挨拶というのか、手紙を読んでくれたのは驚きだった。

あとで「よく泣かなかったね」と義弟が言ったけれど、長男に何か
してやったという覚えが無い。子育ても何が良くて何が悪かったの
か・・・。そんな事を考えているうちに終わったのだから。

こうして身が軽くなっていく気楽さと哀しみを味わう一日だった。

2015.0831