お盆休みに入る前日の夜、主人と京都でアパートメント式ホテルを
経営する高校時代の友だちの三人で会った。

久しく会っていない内に、彼女がほとんどひとりでこの事業をやり
遂げ運営していることに驚いた。

主に、永く滞在する外人客に使われている。インドネシアのお客様
が観光よりホテルのレンターサイクルの品質を絶賛したらしい。
「イオンで買った何の変哲もない普通の自転車なのに」と彼女。

いろんな国のいろんな人の感想を聞くのは面白いだろうな。反面、
陰の努力を聞いて、私はまだまだ頑張らなくちゃと思った。


いつぞや主人に礼装用黒ネクタイを買っておいてほしいと頼まれた。
「光沢と地模様のない」のが条件だった。そうそう買い替えるもの
ではないので多少は上等なものを選んだつもりだった。ところが、

箱から出して「これは僕のダンディズムに反する!」と憤慨した。

首周りの長さ調節ができるアジャスター付きのプレーンノットの簡
易ネクタイだった。『ワンタッチで着脱簡単』と明記してある。よ
もや、このようなものが大人用にあるなんて想像もしていなかった
んだもの。

あれから1年近く経つだろうか。「こんな便利なものは無い」と、
しごく満足げに素早く支度を済ませて初盆のお参りに行った。


お盆休みが終わった翌日、髪を切った。髪型をショートにしたのは
6年ぶりか。似合うかどうか悩んでいたのがウソのように、さっぱり
して何に対しても意欲的な気持ちになった。

私の場合、行動に心があとで付いてくることもある。

2017.0818