「恵子さん、私の名前はご存じでしょうか」「うん、ミカコさん」
「タイムカードがミチコになってました。別にいいんですけど。」

タイムカードは私が手書きしている。ごめんね。「コジロウも、コ
の字が違ってるらしいです」。コジロウは三年ぶりの勤務で、当用
漢字にないから注意したつもりだったのにな。高山さんからは、当
社員の「高田さんちの養子になってました」と言われたことがある。

『高』が当用漢字にないので、注意するあまり、苗字を書き間違っ
たのだ。皆、別人の気分を味わっているのか、嗤って直さない。


カヌー、ロードバイク、ここ数年来、次々と趣味の変遷を披露して
くれるプラスガーデンデザイナー兼工場長の二村さんが、次なる趣
味を明かした。あろうことか、バレエ。踊るバレエ。「閉め切って
やりますから」って、誰も見ませんよ。想像すらしたくないです。


主人が、来春の区の役員旅行のアンケートに「カニ・クエ・フグ」
の三択があり、クエ料理は食べたことが無いのでクエに丸をつけた
と言った。が、たぶんクエ以外のものになるだろう。


親戚から『龍の瞳』が送られてくる。奇跡の発見といわれる、大き
な粒の美味しい米だ。それを3合づつ、子や他の親戚にあげる。

毎年、これをきっかけに一気に師走の段取りをすることにしている。
ここで気を抜くと、あっという間に年末になってしまうからだ。

お正月用食材は生協で、大晦日に届くように注文する。パンフレッ
トを見ると、家族に人気のカニやフグより、クエは値段が高かった。
未知の味を体験することはあるかしら。妹からは、今年のお薦めと
いう高島屋のおせちのパンフレットが届いていた。

2025.1108