新築中の首相官邸に、弊社の「海鼠釉(ナマコ色)2尺(φ60cm)
松鉢
」が、現時点で10個 納品されたらしい。

今や、他産地はおろか、信楽でも うちでしか作ってない超古典的な
この鉢の、需要があることに驚く。

大正時代は、縄作りから始まる、轆轤(ロクロ)の手作りだったが、
今はもちろん、全行程のほとんどが機械成形だ。

社長曰く「松の盆栽には、これしかない。」

そういえば、何十年もデザインの変わらないラン鉢も作っている。

松の盆栽やエビネ蘭を育てている人は、ごく少数派だろうと解釈して、
何にでも合うデザインを優先している、プラスガーデンのライバルは、
案外 身近にあった。

”信楽焼の伝統を生かしたプラスガーデン”という題で、原稿依頼が
きているが、伝統って、生かすものじゃなくて、こうして
「生きるもの」だと思う。

2003.0328