しまい忘れたAIGLEの黒の長靴が見つかって良かった。野洲川の河
川敷で野草を摘むには不可欠だから。前日に降った雨で洗われ、午
前の陽射しにキラキラした若草は、虫が付いていない利点がある。

「まず、屈伸して首を回して」とタエコさんは言った。次に適当に
採った草の葉を口に咥えて同じ動作をすると、身体が柔らかくなっ
た感覚がした。それは生体電流という微電流が流れるからだという。

河川敷ではヨモギ・ノカンゾウ・スイバ・イタドリなど、タエコさ
んの自宅前でスギナ・オオバコ・ゲンノショコ他、ノビル以外の草
を採る。草の名前を聞いても分からないので、ノビルだけ教わる。

草はアクとアクが中和するので、近くに共存する幾種類かをまとめ
て、芽吹いたばかりの草の上部を摘むのがポイントだ。ここに筍と、
木(桜・銀杏)の新葉などを足して野草酵素ジュースを作るのだ。

草は採ったハナから酸化してしまうので、採る→洗う→漬けるを三
時間以内で済ませなければいけない。皆に倣いザクザク採ったので、
2Kgの予定が4kgも草を切ることになってしまった、初心者なのに。

酵素カレーを食べながら今後の説明を聞く。帰りに20Lの漬物容器
を購入した。これに入れ、翌日から常在菌を入れるため素手で天地
返しを約2週間する。それから、ザル(金属以外)→ガーゼで漉す。


去年の秋にタエコさんの指導で、60種類以上の果物・野菜・穀物
どで酵素ジュースを作った。冬から春にかけ、身体の調子が悪い時
には多めに飲んだりしたおかげで、体調はすぐに回復した。

以来、春の野草教室を待ち望んでいた。若草のパワーをいただいて、
春夏を快適に過ごしたい。

2023.0508